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離婚ルポタージュ 前向きな離婚②
Aさんは、独身時代、得意の外国語をいかしてホテルで働いていたが、結婚後、妊娠がわかるとごく自然に仕事を辞めようと考えた。
というのも彼女は医師に「子供ができにくい体」である事を告げられていた事もあり、優先順位としてまずは無事に出産したいと考えた。

そんな彼女でも、現実として、一人で子育てをこなしていくのは大変だった。
気持ちが追い詰められていき、夫の帰りが遅い事にだんだんと疑いを持ちはじめた。夫は「飲みすぎて電車で寝過し、終点まで行ったから帰れない。駅のベンチで寝る」といつも遅くなってメールしてくるの。
仕事柄、付き合いが多いのは分かっていたけど、私自身もはじめての子育てで余裕がなくなってくるでしょ。
そうすると、だんだん苛立つようになって、しまいには浮気してるんじゃないかという疑心でいっぱいになっていったの」

このままではいけないと、夫に話しかけたり、深夜に帰宅する夫をねぎらったりと修復の努力はしたが、夫に対する信頼が薄くなっていくことは食い止められなかった・・・。
そんな中、ふたり目の妊娠が判明。
これをいい機会にもう一度、夫と向き合っていこうと考え始めた矢先、性感染症が発覚したのだ。

「夫の言い訳なんて聞く気にもなれない。おなかの子供は成長していく。とにかく、子供を無事に産む事だけを考えていたわ。それだけが支えになっていたのね。だから、産後は鬱と彼に対する恨みでどん底まで落ち込んで悲惨だった。子育てなんて出来る状態ではなく、夫の実家に2人の子供を預けて、気分が良い日に顔を見に行くのがやっとだった」
目の前にいる明るい彼女からは、まったく想像ができない。

当時は落ち込んで引きこもって、不平不満の渦の中にいたという。
なぜ自分だけがこんな思いをしなければならないのか、何もかも夫が悪い、自分がこんな弱いのは、こんなふうに育てた両親のせいではないか・・・。誰かのせいにする事しか、物事を考えられなくなっていた。
ふと我に返ると、そんな自分に対する自己嫌悪が、さらにどん底へと追い討ちをかける。ネガティブになっているときには、マイナスの事しか思い浮かばないものだ。

そんな日々を過ごしていた彼女に、ある日、突然一筋の光が差したという。
どん底で這いつくばっていた彼女は、心の底で「このままではいけない」と繰り返し自分自身に言い聞かせたのだろう。
自分自身から目をそむける事無く、向き合い続けたのだ。
誰かのせいにしかできなくなった自分を受け入れ、自己嫌悪でドロドロになっている惨めな自分を認めた瞬間、光が見えたのだ。

つづく
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[2010/11/04 23:37] | 離婚経験者談 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
離婚ルポタージュ 前向きな離婚①
はじめまして、離婚コーディネーターの高橋はるかです。
離婚ルポは、私が実際に離婚経験者に取材を行って書いたものなの。
離婚と一言で言っても、内容はさまざまで夫婦の数だけドラマがあるもの。
実際に話を聞き取材を進めていくと、本当に離婚の大変さを改めて痛感させられるの。
辛い思い出を笑って語れる裏側には、そうとうな葛藤があったからだわ。
貴重な経験を語ってくれた彼ら、彼女たちにこの場をかりて心からお礼を言うわ。
ありがとう。

回目は 
タイトル:「前向きな離婚」vol.01
離婚後に「オメデトウ」って言ってくれた女性がいて、まさに私の離婚にふさわしい言葉だったと振り返るのは、Aさん36歳だ。
Aさんが離婚したのは、6年前。学生時代から交際していた元夫と24歳で結婚、30歳で離婚を決意した時には、3歳と0歳の子供がいた。
下の子供が産まれたばかりの時に・・・いったい、彼女に離婚を決意させたのは何だったのか。

「決定的なのは、下の子を妊娠中に夫から性感染症をうつされた事。」 定期健診で分かり、頭が真っ白になったわ。私が性感染症になった理由はひとつしかない。夫よ」
夫はAさんが上の子を妊娠中に、我慢できず風俗に行ったのがきっかけで、その後も通っていたのだという。
「信じたくなかった。妊娠て、夫婦にとって大事な時期でしょう。なのに夫は風俗通いなんて・・・」それに、病気がおなかの子にどういう影響を与えるんだろうと不安になった。この夫の裏切りを知って、私の中で何かが切れたの」

「でもね、これはきっかけでしかなかったの。信頼関係が成り立っている状況で起きたことなら、ひょっとしたら許せたかもしれない。でも残念ながら、既に私の中では夫に対して絶対的な信頼がなくなっていたの。だからこの事実は、はちきれんばかりに膨らんだ風船に、針を刺したようなものね。」

つづく
[2010/11/01 14:53] | 離婚経験者談 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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